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製造の生産性が上がらない。④ 「営業のカイゼン活動」

更新日:2021年10月16日

営業には、お客様情報を正しく設計に伝える、とても重要な役割があります。


ある日設計から製造命令書に関して相談がありました。

  1. 製造命令書の誤記が多い

  2. 出図後に仕様変更があって再設計している

  3. 仕様が確定しないので設計から営業に何度も問い合わせしている

このミーティングで設計から「営業にもカイゼン活動をしてほしい」

と言われてしまいました。


営業メンバーを集めて、意見を聞いてみました。


「時々間違いはしているけど、そんなに迷惑はかけていませんよ。」

「それより、お客様に買ってもらえることが第一です。」

「私は製品の技術・工法が理解できていないので、先日設計者に怒られました。」


営業と設計は暫定的ですが、4週間ルールという取り決めがあります。

「設計着手の4週間以降は、仕様変更を原則として受け付けない。」


活動の始まった4月には、そのルール違反が19件もあったと設計から

指摘を受けてしまいました。


「流石に19件は多すぎるね。」

「19件の内容を分析してみましょうか」

ということになって、カイゼン活動が始まりました。



上のなぜなぜ分析の事例は、19件のうちの一つです。


「油圧クランプ設置場所の指示が漏れていた」という案件ですが、

設計からの問い合わせを受けてから、お客様に確認をしていたら、

4週間ルールを守ることができませんでした。


そもそもこの担当者は、4週間ルールがあることを知りませんでした。

全員に周知することができていなかったのです。


さらに、工事命令書に専用の記入欄がなく、

特記事項欄に記載することが習慣となっていました。



営業のカイゼン活動はこのように進められ、講師命令書を全て選択式にするなど

有効な対策が打たれていきました。



その結果右の図の通り、

半年後には4週間ルール違反が2件というところまでカイゼンが進みました。


本来は4週間前でも後でも仕様変更はないほうが良いに決まっています。


ソフト開発のアジャイルとまではいきません・






営業の活動が真剣に進められていることが伝わると、設計では、製品の技術情報がわかりにくいという問題を真剣に検討して、

製品情報のマニュアルをわかりやすく改訂することになりました。


営業設計の信頼関係も強くなり、組織間の連携が強くなりました。


営業まで坂のおって、欠品がなくなったことにより、

製造の生産性は100以下で推移しています。


そろそろ標準時間をもっと厳格に検討して、さらに生産性を上げていくことができます。


今回の活動では、製造だけではなく、カイゼン活動を展開した各セクションの生産性が

格段に向上しています。


以上「製造の生産性が上がらない。」と言う全車を巻き込んだ全員参加のお話でした。

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