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工長のあるべき姿とは 前編

更新日:2022年5月29日


岡本厚夫(仮称)は、検査課の工長として日常業務に追われ、目まぐるしくいろいろな業務を処理するのが精一杯の毎日。岡本工長の直属の部下は第1組浅野組長と第2組鷲尾組長の二人、各組長には15人の組員がいるので、岡本工長の第一係は総勢33名で構成されている。

「それにしてもなぜ毎日色々なトラブルが起こるのだろう?」

「工長になって3年目を迎えるが、自分のペースで仕事が進まない。」

「この忙しい状況をなんとかしなければ、長期的な課題のカイゼンに手がつけられない。」

と岡本工長は独り言をいうのだった。


昨日も午後16時になって製造で品質不良が発生。昼勤の浅野組長と原因究明などを検討したが、すぐに原因が特定できなかった。

夜勤の時間になって鷲尾組長にも加わってもらったところで、メーカー部品の不具合であるところまでは特定できた。

夜遅くまで検討して、あとは明日検査課のスタッフに引き継ぐと言うことにして、やっと帰宅できた。

「なんとかしないとこのまま何年もこんな毎日を送らなければならなくなってしまう。」とまた今晩も夜寝る前に同じことを考えていた。


翌日になって、岡本工長はこのような状況を打開すべく、思い余って上司の吉川課長に相談を持ちかけた。


吉川課長はしばらく腕を組んで考えていたが、

「岡本くん、製造課で”監督者マネジメント改善”と言う活動が始まったのを知ってる?」


早速検査課でも、監督者マネジメント改善活動が始まった。

本社の指導員の指導のもとに進めることになった。第一回目の指導会では、いきなり右のような図を説明されて、正直面を喰らったが、これが理想の状態であることを説明してくれたのだった。


よく考えてみると、自分は工長と言う立場でいながら、2ランク下のリーダーのように、部下の世話はかろうじてしているものの、目の前の不具合対等に追われて、現場管理など考えてもいなかった。

まして、組長業務の現場監督ができていれば、自分が毎晩苦しむ事もなかったと言うことが理解できた。

現時点で、ワンランク上など考えることはできないが、当面は「現場管理」を地道にやるところから始めていこうと決心した。



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