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アジャイルのテキストは、複写時の手違いで、劣化していました。😝

私たちは、現状の見える化ツールとして、製造現場では、「ものと情報の流れ図」、「標準作業組み合わせ表」などをはじめとして、長い歴史の中で、さまざまなツールを工夫しながら活用しています。


アジャイルの世界では、「バリューストリームマッピング(VSM)」というのを使っています。


私は最近になって、この言葉(VSM)を考えたのが、マイク・ローザーと、ジョン・シュックという人だということを知りました。


TPSのカイゼンで、「モノと情報の流れ図」として使っているものを、勝手にVSMと名付けてしまったようです。


さらにマイク・ローザーはトヨタのカタという、トヨタとはとくになんの関係もない話を勝手につくって、本を出しています。翻訳本も出ています。



ものと情報の流れ図は、生産現場の見えるかツールですから、生産情報がどの工程に指示されているか、ということと、工程の順番が書かれています。


そして、何より重視するものは、工程間の仕掛かり在庫が、停滞として描かれます。


ボトルネックを探す前に、この停滞を見つければ、問題が芋づる式に浮かび上がってくるものです。


上の図で、ピンク色のへんてこりんな形のものが、停滞を表すシンボルです。


カイゼンマンは、この停滞品の理由「なぜここにこれが溜まっているのか?」を調べていきます。


もしボトルネックを見つけたいなら、そこから見つけることができるのです。

私は、あまりにいい加減なことが書いてあるので、我慢できなくなりました。


アジャイルについて書かれている書籍、『カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』(市谷 聡啓, 新井 剛 著)より、から、5項目を抜粋しましたので、一つ一つコメントを朱書きしていきます。


私と一緒にカイゼン活動を経験した方なら、赤字で書いている箇所は耳にタコができるほど聞いているはずです。


アジャイルは、TPSをマイク・ローザーと、ジョン・シュックが、生半可な知識でプロセスカイゼンツールにしてしまったので、カイゼンを理解している方なら、不完全だったり間違っている部分はよくお分かりになると思います。


アジャイルはソフトウエア開発ということですので、上記の停滞も含めて、ものの流れに関することは、コメントしないことをあらかじめお断りしておきます。


  1. バリューストリームマッピングは、・・流れの中で、付加価値が生まれ、プロダクトが滞りなく実現に向けて動いていけるのかを確認する。滞っている箇所が確認されたら、流れをよくするためにカイゼンに取りかかる。 ものと情報の流れ図の中で、付加価値のあるものとないものに分け、付加価値のないものからカイゼンしていきます。

  2. バリューストリームマッピングは、手順書とは考え方が大きく異なる。手順の可視化ではなく、カイゼン点を見つけるために書いているのだ。数カ月もかけて手順書のようにつくるのではなく、ラフでも良いので短時間で全体像を書いてリードタイム削減のカイゼンを実施していこう。 手順書とは違いますが、作意なく、現状のありのままをそのまま紙に落とし込むことが重要です。それを表準(オモテヒョウジュン)といい、標準に対するカイゼン前のありのままの状態を、忠実に紙に書く。現状の中から、問題を探してカイゼンしていく。お客さまにとって付加価値があるかないかが、無駄を判断するときの判断基準となります。

  3. カイゼンが進むと、バリューストリームマップ上のボトルネックはこれまで問題だった箇所から移動し始める。別のところがボトルネックになるのだ。 ボトルネックが変わり、それに対するカイゼンを繰り返していると、プロセス内やプロセス間で見落としていたムダもたくさん表出されてくる。 『見落としていたムダ」があるとすれば、現状の見える化と問題の洗い出しのプロセスが不十分だったからであって、正しいカイゼン手順を踏まえていないとこのようなことが起こります。上の図でもわかるように、停滞箇所は最初の見える化のプロセスで、全て洗い出されています。

  4. カンバンのステージ(列)づくりは、今やっていることを目に見えるようにすることから始まります。前の話で出てきたバリューストリームマップが役に立ちますね。マップのプロセスをステージに利用してしまいます。 仕事の流れに注目するのがカンバンといえます。 ここで使っているカンバンという言葉は、TPSのカンバンとは別物だと思います。これ以上は、ノーコメント。カンバンという言葉を使うなら、元祖の看板が持っている機能をベースにして、足りない機能があれば、付け加えるべきです。

  5. 前工程・次工程にいる人と、ただ作業の投げ合いをしているのではなく、仕事の全体を捉えることで、ユーザーに価値をいち早く届けるためにはどうすれば良いのかということに関心を移せるんですね。 作業の投げ合いを改善するのなら、上記の情報の流れ図だけで問題が見えるはずです。「全体を俯瞰するな」とは言いませんが、ここではそんなことしなくても問題は見えます。

私は、アジャイルの粗探しをしているのではありません。そのは誤解のなきよう、よろしくお願いいたします。


複写機でコピーを繰り返すと、劣化してしまいます。デジタルコピーでも使い方によっては、劣化するそうです。



ジョンシュックは、トヨタに在籍したこともあると聞いていますが、本当のカイゼンは経験したことがないのではないかと思います。


彼を批判しても何も得るものはありませんので、そんなことをするつもりはありませんが、ソフトウエア開発でもなんでも、トヨタ式でカイゼンできます。


先生は、私のようなOBも含めて、日本にたくさんいます。本もたくさん出ています。


海外を経由して、劣化した情報で学ぶより、日本にいくらでも学ぶ機会はありますので、カイゼンを考えている人は、冷静に検討してください。

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