ニンベンのついた自働化という言葉をご存知な方は、TPS本を熱心に勉強された方だと思います。
ニンベンのついた自働化は、豊田G型自動織機から始まりました。
(トヨタ産業技術記念館の動画をご覧ください)
織機の縦糸・横糸が切れたら(供給がなくなったら)、
機械がそれを感知して止まるという仕掛けです。
先日これをある方々に説明したら、
「そんなの、当たり前じゃん!!」という反応が返ってきました。
明治時代のお話なので、現在の皆さんの常識からしたら、当たり前ですね。
ニンベンのついた自働化は、当時では斬新なアイデアだっだのです。
「問題が起きたら、自動的に機械が止まる仕掛け」なのです。
横糸が切れたときに、機械が自動で回り続けてしまったら、そのほかの問題を引き起こしてしまいますから、人が見張りをしなければなりませんでした。
ニンベンのついた自働化に成功したことによって、作業者が掛け持ちできるようになりました。生産性の向上に大きく貢献しました。
現在では、その考え方が車の生産ラインに受け継がれています。
作業者は異常を見つけたら、職制に助けを求めます。
それを表示する仕組みをアンドンと呼んでいます。
自動織機で生まれた考え方は、確実に車の生産にも受け継がれています。
作業者が異常に気付くには、生産工程で起きていることが、正常なのか・異常なのかがわかるようになっていなければなりません。
物事の正常・異常を判断する仕組みが、標準作業の仕組みです。
生産現場と同じように、
間接職場でも、仕事のプロセスがあります。作業手順と言っても良いと思います。
間接職場でも、正常・異常を判断する情報が明確になっています。
それを良品条件と言います。そして、良品条件を満足することができないと判断したら、上司に相談してその課題の解決を図ります。自工程完結の考え方です。
この考え方は、2000代の後半に、間接職場に受け継がれました。
それが、自工程完結の考え方です。
物事には変えるべきことと、変えてはいけないことがあります。
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