(認知科学)コーチングでは、無意識を書き換えることがゴール達成の有力な手段です。
私は「意識の研究」を勉強することによって、無意識の書き換えの方法などのコーチング理論に加えて、私なりのやり方を考えていきたいと思っています。
この一連のブログ記事は、私の勉強ノートです。
ニコス・ロゴセティスとデイヴィッド・レオポルドは、サルに、何を見たかをレバーを用いて報告できるよう訓練しました。
この実験の結果、サルもこの錯視を経験することがわかり、さらに脳のニューロンの活動を記録する実験に進みました。
その結果、初期段階(V1、V2領域)の視覚処理には錯視は認められず、
ほとんどのニューロンが両方のイメージを等しくコード化していました。
しかし皮質の高次レベル( IT:下側頭皮質)と STS:上側頭溝)では、
ほとんどの細胞は主観的な気づきに相関していました。
これらの細胞の放電率は、どちらのイメージが主観的に見られているかを示します。
図内の数値は、さまざまな脳領域における細胞の発火の割合を示しています。
この実験では、意識的知覚は高次の連合皮質で認識されることがわかりました。
さらに時間が経過するにつれ、同一イメージが変化し、十分に見えるようになったり、意識的知覚の範囲から完全に消え去ったりするのです。
サルが人間と同様、二つのイメージをランダムに交替して見ていることを確認しました。
そして最終的に、サルの好むイメージが意識に出入りするにつれ反応するニューロンを
つきとめることにも成功しました。
視覚情報の皮質への入り口となる一次視覚皮質では、多くの細胞が等く反応しました。
しかし、より高次の視覚野まで進むと、ニューロンの反応は次第にサルの意識に上ってきたことを確認しました。
サルが好みのイメージを見たときには強くレバーを引いて反応し、それが抑えられたときにはわずかしか反応しませんでした。
このほかにもいろいろな実験方法が考えられています。
例えば、「連続フラッシュ抑制」という方法では、一方の目に鮮やかな色の長方形を連続してフラッシュすると、そちらのイメージのみが見えるようになるというものです。
この方法によって、二つのイメージの一方を視野から消すことができるのです。
目に長期間視覚イメージを見せ、その情報が視覚処理を司る脳の領域に伝えられたとしても、それは意識的経験から完全に排除されることがあるということです。
意識は同じ場所に位置する二つの対象を同時にとらえることができないために、脳は激しい競争の場になり、無数の潜在的な知覚情報が、意識による気づきを求めて脳内で絶え間なく争っているのです。
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