私がクラブを作ってもらったり、スイングを見てもらったりしている師匠が、横須賀の大谷部というところで、ハミングバード・スポルテ(HBS)という名前のお店を営んでいます。
悶絶はすでに6年も続いていました。
「もうやめたい、元に戻したい」と意を決して師匠に伝えました。
返ってきた答えは、「もう元へは戻れません」
このお話の、Irvine のレストラン、Harbour Lightの2階にお世話になったのが、2018年の夏です。その前の年の秋から、私は食事で糖分を控えるようになりました。日本にいるときには、朝食は納豆と卵と野菜。昼食は摂りません。この習慣は、2021年の現在まで続けています。少し気を緩めると血糖が高くなるので、続けるしかありません。
Irvineの二日目は、時差ボケもあって早く目が覚めてしまいました。朝の8時くらいだったと思いますが、近くに散歩に出かけました。港の方から鉄道の下を潜って、駅の方へ歩いて行きました。ショッピングセンターの方へ進むと、まだどのレストランもオープンしていませんでしたが、COSTAというコーヒーショップが早くから営業していました。
糖質制限をしている人間にとっては、コーヒーショップで食べられるものはほとんどありません。私は一番大きなコーヒーを頼んで、少し休憩することにしました。
その時は優しいそうな年配のご婦人が、カウンターの向こう側でサービスしてくれました。朝から元気で、入ってくるお客さんと笑顔で会話をしています。常連の方も多くいるらしく、二言三言声をかけて、注文の品が揃うと足速に去っていきます。
これがこのお店の日常の風景なんだろうなどと考えました。異国の地でこういう日常の生活感に浸るのも悪くないものです。
私は海外旅行に出かけると、ほとんどクレジットカードで支払いをするのですが、それでも当地の小銭は使う場面があります。紙幣を出してお釣りをもらうのですが、小銭の価値を覚えきれずに、次も紙幣を使ってしまいます。イギリスのコインは種類が多く、価値と大きさが比例していないようで、ポケットが重くなってしまいます。
この旅行では、2008年頃からイギリスに行った時の小銭が残っていたので、日本から持っていたのです。2日後にまたコーヒーショップに立ち寄った時は、前のおばさんではなく、すごく若いウエイトレスでした。彼女に「このコインは古いのよ、もう使えないわ」と言われて、今は流通していないポンドコインだとわかりました。
私は、前の日には全く気づかなかったのですが、どうも私が使ったポンドコインが、その当時はすでに、使われなくなった古いコインだったようなのです。
あのおばさんには、気の毒なことをしてしまいました。
友達のJが、街のレンタカーを借りるのを手伝ってくれたので、Jが仕事で忙しい時には、自分一人でドライブして出かけます。この旅では、ウエスタンゲイルズ、プレストウィック、ロイヤルトルーンには、自分の運転で行きました。日本では、AT車しか運転しなくなってしまったので、マニュアル車の運転のし始めには、ちょっと苦労しました。日本とイギリスでは、左側通行は同じなのですが、ワイパーとウィンカーの位置が左右逆なのです。
慣れるまでは、右に曲がろうとウィンカーを動かしたつもりが、雨も降っていないのに、ワイパーを動かしてしまいます。イギリスで、左右逆転に慣れてきた頃には、帰国する頃で、帰国してから、雨が降っている時にウィンカーが、人を馬鹿にしたように、動いてしまいます。
スコットランドは、イギリスも同じですが、ラウンドアバウトがあって、日本ではロータリーというのですが、日本にはこのシステムはほとんどありません。この仕組みも最初は慣れないのですが、右側だけ注意すれば良いので、合理的だと思います。
日本の私の家の近くに一つだけあるロータリーでは、この仕組みを知らない人が多く、こちらがロータリーから出る合図をしていないのに、左から急激に侵入してくるドライバーがいるので、いつも注意を怠ることができません。
Western Gales
クラブハウスのある少し高い位置から見ていると、ラフ長い草が生い茂っているように見えて、その物凄い状態に圧倒されて、怖気づいています。
どうしても左右に曲げてしまうことの恐怖が意識から離れずに、時に余計な力が入って、曲がってしまいます。
「怖気ずくな!堂々とグリップを動かせば問題ない。これを18ホール続けることだ!」と自分に言い聞かすのですが、それに反して私の無意識は消極的になってしまいます。
コーチングで言うと、「マイナスのセルフトーク」で自分の恐怖を煽っていただけなのです。
素晴らしいリンクスでした。
クラブハウスからクライド湾が正面に広がり、コースは陸側の6ホール右に向かって行きます。
7ホール目からは海側を左に戻ってきて、13番で折り返し、14番からは陸側をクラブハウスに向かって戻ります。
アゲインストには手こずりましたが、帰りはフォローウィンドに助けられ、
ラフに仕込まれてしまったかと思いきや、ピンの3メーターに寄っていたというラッキーもありました。
ラウンド終了後の1杯が格別です。
2年前はこのコースから歩いて10分のGailes ホテルに宿泊し、隣のグラスゴーGailesもプレイしましたが、ウエスタンGailes は直接海に面しているので、本来の風が吹いたらたまらないでしょうね。
宿はこちらの友達に紹介された、Harbour Light というパブとレストランが一緒になった、2階の部屋です。
ここの宿の女主人が私の友達の友達で、この店には友達の一族も集います。この一族の暖かい気持ちに囲まれて、毎日ゴルフをしています。
彼らは日本からゴルフのためだけに来た、クレイジーな男にも寛大です。
昨晩は土曜日でパブではライブミュージックが流れ、店中地元の人たちでごった返していました。物凄い騒ぎが静まったのは、日付が変わる頃でした。
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