「意識の研究」を学ぶことで、自分なりの無意識の書き替えなどのコーチング理論について考えたいと思います。
この一連のブログ投稿は私の学習ノートです。
両目にそれぞれ異なるイメージを提示すると不安定な知覚が生じます。
両眼視野闘争をもう一度振り返ってください。
https://www.linkslaboratory.com/post/「両眼視野闘争」-「注意の瞬き」-「心理的不応期」物事を一つしか意識できない私の脳の姿
二つのイメージに注意を向けていると、それらは絶えず交互に意識に現れます。
感覚入力はあいまいで、かつ固定していますが、私たちは一時には両目から入ってくるイメージのうち、どちらか一方のイメージにしか気づかないため、絶えず交替するものとしてそれらを知覚しています。
注意を別の対象に向けると、両眼視野闘争は停止します。
無意識が統計的に処理をして作ったサンプリングを選択するのは、意識的な注意が向けられているときにのみ生じるらしいのです。
無意識の無数のニューロンは、外界の状況に関して真の確率分布を見積りますが、
意識は、それを採用するか採用しないかを判断しますので、無意識のプロセスは意識のプロセスより客観的になるということができます。
人間の脳の中では意識と無意識は、
無意識=統計マシン、
意識=サンプリング装置
という役割分担であることが、視覚だけでなく言語他のさまざまなの領域に当てはまります。
「bank」などのあいまいな単語を知覚する際、無意識のもとでは、(堤、銀行)両方の意味が一時的にプライミングの対象になります。
私たちは、一時には一箇所にしか注意を向けられないように感じますが、
その前に対象を選択する無意識のメカニズムは、実際のところ確率的であり、同時にいくつかの仮説を考慮に入れています。
意識の情報検索は、無意識の確率分布をもとに任意にサンプルを抽出する見えざる手として機能しています。
つまり意識は、無意識の統計的なサポート処理によって、一番目、二番目、あるいは三番目のサンプルを抽出できるのです。
例えば、何千人ものスタッフを抱えるFBIのような巨大な組織は、個人が単独ではとうてい把握し切れない量の知識を全体として保有しています。2001年9月11日に同時多発テロが起こった際の状況を考えてみればわかるように、無数のスタッフのおのおのが抱いているさまざまな考えのなかから必要な知識を引き出すのは必ずしも容易ではありません。
些細な事実の広大な海で溺れないようにするためには、大統領は、階層的な組織を通じて吸い上げられ編集された要約に基づいて判断を下し、こうして得た「共通の知恵」を一人の報道官に公表させねばならないのです。
「1000億のニューロンという膨大なスタッフを抱えた巨大な組織として、脳には、それに類似する情報の要約メカニズムが必要とされます。意識の機能は、最新の外界の状況を要約したうえで、記憶、意思決定、行動を司る他のすべての領域に一貫した方法で伝達することによって、知覚を単純化することにあるのだと思います。
有用であるには、この意識による要約は、統合され、安定したものでなければなりません。
国家の危機に際して大統領が、FBIから次々に送られてくる、それぞれが一抹の真理を含む無数のメッセージをいちいち理解しなければならないとすれば、それはあまりにもばかげています。
同様に脳は、怒濤のように流れ込む低次の入力データの処理に専念しているわけにはいきません。
個々の情報は、一貫したストーリーに編集される必要があります。
大統領が参照する状況の要約と同様、意識による要約は、「思考の言語」によって書かれ、意図や意思決定のメカニズムとの情報交換が可能なほど十分に抽象化された外界の解釈を含まねばならないのです。
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