世の中は、関係(縁起)でできている。

「すごい物理学講義」で有名な、イタリアの物理学者、カルロ・ロヴェッリが、このように述べています。


「インターネットに2、3時間入るだけで、「量子的」という言葉で飾り立てたばかげたページに次から次へと出くわすことがあって、すっかり憂鬱になる。量子的医療に、じつにさまざまな量子的ホリスティック理論に、謎めいた量子的スピリチュアリズムなど……まったく信じがたい量子ナンセンスのオンパレードだ。


わたしにいわせれば、まだあまりよくわかっていない複雑な現象、たとえば心の働き方を量子力学を用いて説明する試みは、まったく説得力に欠けている。量子力学は、これらの問いに直接答えられるわけではない。主観や知覚や知性や意識といったわたしたちの精神生活のさまざまな側面を、量子を使って説明できるとは思えない。」

『世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論』(カルロ・ロヴェッリ, 冨永 星 著)


と言って、私は量子論についての一般的な書籍を少しばかり読んだだけですので、あまり専門的なことは分かっていません。


認知科学コーチングを学んでいますので、

その観点から、考えてみます。


私もこの意見に賛成です。スピリチュアリズム自体信用できません。

量子的医療や量子的ホリスティック理論についても、ほとんど理解できません。


ロヴェッリは、「ループ量子重力理論」の研究者です。

現代物理学の最大の難問の一つ、アインシュタインの重力理論(=一般相対性理論)と量子力学の統一が、現在の物理学の最も大きなテーマだと聞いています。


二十億年もかかって、真核細胞からなる生物が生まれて、それがわたしたちの脳の中に、

ニューロンとして住み着いて現在に至っているそうです。


メンデルの研究をはじめとして、さまざまな構造やプロセスが、自身と同じものを何十億年にもわたって再生産する営みが続けられてきたことが、明らかになっています。


もし、私の高校生時代にDNA解析が進んでいて、このようなことを学ぶことができていたら、生物の授業が面白いものになっていたでしょう。


再生産の時、情報の転写の過程で起こる変化が、自然に選択されて、ゆっくりと進化して現在に至っていると言います。



このような再生産が行われる場合、主としてDNAが、遺伝に関する情報をコード化して伝えてきました。


全て、内なる情報で私たちまで進化してきたことになります。

外からの情報はどこにもありません。

外からの情報がないということは、この宇宙は結局のところすべて内側からのもので、自我との関係から成り立っています。


自我とは宇宙と自分とを分ける部分関数だと定義されます。


しかし西洋哲学では、自我と他我のように二項対立で考える癖がついています。


東洋哲学ではそういう考え方はしないのです。


いろいろな現象を成り立たせているのは物事の関係性(縁起)であり、

その関係性が「空」という概念です。


この世のすべての現象は、その関係性次第で「有であり、無である」ということです。


「有であり、無である」ということは、悩み出したら止まらなくなってしまうほど、

難しい概念です。


この「空」を発見したのが、お釈迦様です。発見というより、悟りです。


悟ってしまったお釈迦様は、宇宙の構成要素に順番をつけることができないのです。

悟ってしまった人にとっては、縁起による重要性がすべて同じだからです。


悟った境地に入ると、お釈迦様のように、宇宙の構成要素を重要な順番に並べるということができません。


しかし、大人になるにつれて、人は個人的な価値観のようなものができて、評価関数としての自我を身につけてしまいます。


どんどんとお釈迦様の悟りから、遠ざかってしまうというのが現実です。


脳は、すでに知っていることや以前起きたことにもとづいて、自分の知っているものだけ見てしまうようにできています。


もし、ビデオカメラのように、映るもの全てを脳が忠実に見るとします。

そうすると、脳内のニューロナルネットワークに大きな負担がかかってしまいます。


脳の発達に比べて、未発達の消化器官から供給されるエネルギーでは、

とてもやっていけなくなってしまうのです。

  1. 脳は、目に映るはずのものを予測してその像を作ります。

  2. その情報が、脳から目に送られます。

  3. そして、脳が予見したものと、目に届いている光に違いがある場合だけ、ニューロンの回路から脳に向けて信号が届きます。

つまり、脳の予測と違っていたものだけが、脳に知らされるようになっています。


事実は、ほかのものとの関係においてのみ事実であるのです。


今最先端とされている、量子力学の多世界解釈は、外にいる観察者がこの世界と相互作用したときに予想されることを記述しています。


ところがこの世界には、外側の観察者など存在しないのです。

全て内からです。


カルロ・ロヴェッリのように、西洋の物理学者も、

「空」や「縁起」という概念を意識し始めたようです。

認知科学コーチは皆、世の中に絶対的(アプリオリ)なものはない⇨「空」

世の中は関係(「縁起」)でできているという概念を理解しています。


コーチは、あなたのマインドをカイゼンして、

書き換えるお手伝いをします。


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