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執筆者の写真Hatsuo Yamada

ムダなやり直しに気づいたら、カイゼンのチャンスです

ムダじゃないやり直しなんてありません。

目的や、意味があって繰り返しやることは、やり直しとは違います。


伝統的に大型機械の開発に時間がかかっていることが、関係者の頭痛の種でした。


直近の開発案件では、開発の着手から商談を開始するまでに、3年もの年月を費やしてしまいました。



(このイメージは、このお話の大型機械とは異なります)


次のプロジェクトではこの開発期間を極力短縮して、魅力ある商品シリーズを増やし、

競争優位に立つことが最大の課題です。


開発リーダーの課題

  1. 顧客の望みにかなう、高い推進力を持った製品の開発

  2. 開発リードタイムの短縮


この大きな課題を解決するにあたり、リーダーは何かを変えなければと思っていました。


製造現場では数年前から実施しているTPS(トヨタ式カイゼン)手法によるカイゼンで

効果がており、何か心の中に惹かれるものがありました。


しかし、製造現場のカイゼンと開発の仕事は、全く違うと思っています


製造では、ムダ取りをしています。

開発のムダは何んだろうか?


現状を見える化することから始めました。


正直、前回3年もかかってしまった開発案件を思い出したくもありませんでした。


しかし、3年もかかってしまったのは事実です。

何が起きていたかを明確に説明できませんでしたので、

ありのままの姿を紙に書き出すことになりました。

関係者が集まって、過去の記録をたどりながら、会議室の壁いっぱいの表準(オモテヒョウジュン)*が出来上がりました。

  *表準:現状のありのままの姿を可視化       したもの


表準を眺めながら全員で議論をしてみると、色々なムダな動きがあったことが見えてきました。


スコトーマが外れた瞬間でした。


表準(オモテヒョウジュン)で可視化したことで、

冷静に何があったのかを振り返ることができて、問題に気づき始めました。


頭の中でもぼんやりとやり直しが多かった印象はありましたが、

こんな実態だということを初めて思い知らされました。


これまで関係者を集めて、実際に話し合ってみたことはありました。


でも、人それぞれ考えていることが異なり、いつも議論が噛み合いませんでした。

表準を前にすると、事実が記録されているわけですから、想像で意見を出すメンバーはいません。


建設的な意見ができるようになりました。

  • 「○月○日のDRが不完全だった」

  • 「原因は○○グループの情報が間違っていたからだ」

  • 「試験結果を読み違えていたんだね」

・・・などと具体的な課題の原因についての議論ができるようになってきました。




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