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執筆者の写真Hatsuo Yamada

あなたの仕事は、「何のために」、「誰のために」?

更新日:2023年3月23日




突然ですが、質問です。


あなたの仕事は、「何のために」、「誰のために」やっているのでしょうか?




日々の仕事を「何のために」、「誰のために」を意識してやっていますか?


今回の主人公は、ある設備メーカーのメンテナンスサービスを担当している方々のお話です。


メンテナンスサービス係の組織は、設計チームと、現地支援チームの二つのチームで構成されています。


主な業務プロセスは、下記のような流れになります。


受注→現地作業員の確保→(メンテナンス設計)→メンテナンス作業手順書作成→現地作業指示→完了報告


(メンテナンス設計)以外の業務は、すべて現地支援チームのメンバーが行います。


かなり長い年月このプロセスで行っていますが、最近になって、特に設計チームと、現地支援チームの連携のまずさや、お互いの情報共有不足が問題として浮かび上がってくるようになりました。




彼らは毎日忙しく働いています。毎日毎日自分の仕事をこなすことが精一杯の状況です。



なかなか楽になる兆しも見えてきません。







現地支援チームの中でも、最も工数をかけているのが、工事手順書の作成業務です。


そこで、工事手順書の作成業務の効率化を進めるべく、関係メンバー全員で活動を開始しました。


工事手順書の作成業務は、現在4名で実施しておりますが、そのうちの1名分25%の工数低減を目標に掲げて活動を始めました。


  1. まず、ある製番の作業実績(6H)を見える化をしてみると、多くの転記作業が見つかりました。 転記作業は付加価値のない作業なので、データをコピペして効率化する。

  2. この製番のリードタイムは、5日もかかっていたことも分かりました。 リードタイムが長くなっているのは、出来上がった手順書を、品質G、設計G、工事Gなどの関係者に回覧でチェックしてもらっていることが原因でした。 ワークフローで、回覧を効率化する。


さて、あなたは工事手順書の作成者たちのこの2つのカイゼン策をどう評価しますか?


あなたは、「ITの活用で、問題は解決する。これで良い!」と思いますか?


ちょっと、待ってください。


そもそも、工事手順書は

「何のために」、「誰のために」作成しているのでしょうか?



この問題を考えるに当たって、


八百屋の親父はお客さんと直接会話をして、お客さんが何を望んでいらっしゃるかをしっかりと把握しています。

そして、お客さんに満足してもらうために、希望に合った野菜を仕入れます。


八百屋の親父はその日に仕入れる時の自分の判断を、

お客さんが笑顔で買ってくれることで、成果として肌で感じることができます。


だから八百屋の親父はいつも元気なのです。




 

私は、このカイゼンメンバーに、IT化による効率性だけを求めることで終わって欲しくありません。


日々追いまくられるように仕事をしている彼らにとって、できるだけ効率的に仕事をすることは重要です。

私は、それを否定しているわけではありません。


自分が作った「手順書」を、工事担当者たちがどれくらい頼りにしているか、まず調べてみましょう。


現地に行っても良いし、作業リーダーに聞いても良いのです。


いま仕事をしている事務所から一歩外に出て、実態を自分の目で確認してみましょう。


現状の外に出て、自分の仕事をもう一度眺めてみましょう。


私は、カイゼンメンバーに上記のことを提案しました。

近い将来、彼らのマインドの中に新たなイメージが浮かんでくることを期待しています。


現状のコンフォートゾーンから一歩外に出てみることで、必ず彼らのマインドには今と違うものが見えてくるはずです。


新しく見えてきたものを拠り所として、自分達の本来の存在意義が見えてくるものと期待しています。


ーーこの続きは、今月(10月)の終わり頃には報告できると思います。









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