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「儲かる仕組み」は、製品開発に軸足を

更新日:2022年5月29日


現在までトヨタは毎年利益を上げています。


トヨタ生産方式(TPS)は、マスコミに「お家芸」と言われるほど、原価低減の力は圧倒的なものがあります。

本当に圧倒的な力であるとしたら、何十年もくrまをつくりつづけていたら、いつか原価はゼロになっているはずです。でも、依然として原価は発生しています。


このブログでも何度か説明していますが、

「利益」=「売上」ー「原価」

これを冷静に考えてみれば、原価低減だけで利益を上げ続けることは、困難であることはすぐにわかります。


ものづくりが下手な会社があったとしましょう。

  • 部品が間に合わない

  • 間違った部品が納入されて

  • 再手配している

  • 加工ミスがなくならない

  • 設備が故障ばかりしている

こんな状態では、適正な原価でものづくりができているとは言えません。

こういう会社は、TPSを導入してカイゼンを進めれば、原価が下がった分だけ利益に回ってきますので、改善活動による利益増を享受することができます。


もし理想に近い上記のような問題がほとんど発生していない、理想的な原価でものづくりができている会社があったとします。


その会社の製造リードタイムを細かく分析してみて、プロセスの中身の付加価値を上げていない作業を見つけて、それをカイゼンでなくしてい苦ことで、さらに原価は下がります。


TPSでカイゼンを続けている会社でも、上記のようにリードタイムの中身ある付加価値のない作業をとることで、利益に結びつきます。

ですから、トヨタの製造現場では「カイゼンに終わりはない」と言って、日夜カイゼンに取り組んでいるのです。


それでも、原価低減による利益創出には、限界があります。


利益を上げるためには、「売上」を増やしていく努力が不可欠です。


お客様に受け入れていただける商品をリーズナブルな価格で提供するという考えが根本にあるために、たえず良いものを提供し続ける必要があるのです。




現在私は、ある会社に上記の考え方に基づいた

「原価企画」活動をインストールしています。


リーダーを明確にして、関係者の是認参加による推進体制を明確にします。


お客様の満足を明確にし、どれくらいの量を購入していただけるのか、価格はいくらなら購入していただけるのかを調査します。


そして、月に何台をいくらで買っていただいた時に、会社が存続するために必要な利益を決めます。


すると、原価をいくらにしないといけないかが、下の公式より算出されます。

「原価」=『売価」ー「利益」

製品開発にとって、最初にこの原価目標を決めることが最も重要です。


新製品開発の時だから、思い切って構造まで手を入れることができます。


開発の終盤になって、「これじゃ儲からないから、原価低減活動をやろう」と言ってももう手遅れです。


実際、この活動を始めると製品開発での「やるべきこと」が見えてきます。

関係者が連携する必要も見えてきます。

だからスケジュールを皆で共有する必要もわかってきます。

そして、試作が終わった頃には、原価目標の達成が視野に入ってきます。

 

設計開発に携わっている方々でしたら、全く当たり前に感じられませんか?

私が歩いているところでは、これが当たり前でなくなっているように感じられます。


私のフォーラムでは、GAFAがベンチマーキングしたトヨタの主査制度について、かなりの記事を蓄積しました。わかる人にはわかってもらえると思います。


日本の製造業を元気にすることが、私のゴールです。

お声掛けいただければ、お伺いします。



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