top of page
執筆者の写真Hatsuo Yamada

「シャフトがしなって、しなり戻る」という洗脳に気をつけよう

更新日:2022年5月29日


私がクラブを作ってもらったり、スイングを見てもらったりしている師匠が、横須賀の大谷部というところで、ハミングバード・スポルテ(HBS)という名前のお店を営んでいます。


悶絶はすでに6年も続いていました。

「もうやめたい、元に戻したい」と意を決して師匠に伝えました。

返ってきた答えは、「もう元へは戻れません」

 

私は、HBSで作ってもらった、超重量ヘッド、超フニャフニャシャフトのゴルフクラブ、またの名を悶絶クラブに変えてから15年目になります。


初めてゴルフ場でお会いして、ラウンドをご一緒させていただく方で、私のフニャフニャなゴルフクラブに気がついた方とは、すぐにゴルフクラブについての話が始まります。


混雑していて、ティーイングエリアでの話題作りに、こちらからフニャフニャの話を持ちかけることも、たまにはありますが、全体がスムースに気持ちよく流れているときには、私は自分からフニャフニャの話はしません。


フニャフニャの話題になるときには、決まって、こうなります。


「面白そうですね。ちょっと振らせていただいてよいですか?」


「どうぞどうぞ、御遠慮なく。」


「うわー!何これ!!」と初めての方は、たいてい同じリアクションです。



次は決まって、クラブを持って、左右に振ってフニャフニャ度を確認します。


そして、

「これって、練習で使うチューブのようですね。」

「これなら、しなり戻った時にその力で飛ぶんでしょうね。」


どうも、グルフクラブのメーカーの「シャフトは、しなって、しなり戻す」という宣伝を信じてしまっています。

メーカーの洗脳にハマってしまっています。


そのような方は、もう「シャフトは、しなって、しなり戻すを信じ切っていますので、いくらこちらが否定しても、全然理解しようとはしてくれません。


私もせっかくご一緒になれたのに、この関係を崩したくありませんので、「はいはい」と反論は控えます。


クラブシャフトに仕掛けがあって、スイッチでも押すと、しなってしなり戻るような仕様になっているなら別ですが、ゴルフシャフトがしなることはあっても、しなり戻ることはあり得ません。


それは、手元(グリップ)を止めるからです。


手元を止めれば、クラブヘッドが振り子のように、止まっているグリップを追い越すことはあるかもしれません。


悶絶理論はこの考えに逆行します。

ゴルフクラブは、人間である自分が動かしていますので、クラブを移動させる原動力は自分自身です。


これって、結構当たり前のことなんです。


自分が体の回転や、腕を曲げたり、何らかの動作ををするからその結果、クラブが移動するわけです。


そして、自分がクラブと接触している部分は、グリップしかありませんから、直接動かせるのは、グリップの部分だけのはずです。


シャフトの役割が、しなってしなりもどるという考え方は 単に自分の動作の結果そうなるので、シャフトがしなってしなり戻る訳ではありません。


でも、テレビコマーシャルなどで、まるでシャフトにしなってしなり戻る機能が、備わっているように宣伝していますので、無理もありません。


ゴルフクラブは自分が何らかの動作で、グリップを動かした分かそれ以下だけ、移動の量、速度、方向にヘッドが移動します。


これはテレビコマーシャルの策略にはまってしまったと、言わざるを得ません。


ヘッドだけが勝手に移動するというのは、クラブに仕掛けがない以上、自分の作為的な動きが入らない限りあり得ません。


作為的な動きである限り、それはシャフトの仕事でも、ヘッドの仕事でもクラブの仕事でもありません。


自分がグリップを移動させた量、速度、方向に平行にヘッドが動くだけです。


長い棒の先にある ヘッドはグリップよりも 移動(運動)する量、速度が多く、速く なると勘違いしがちなのですが、作為的な動きが入らない限り、そんなことはあり得ません。


概念としては グリップの移動する量や速度をヘッドの運動は上回ることはないのです。


そして もう一つ 大事なことですが、ヘッドの移動量がグリップの移動量よりも多くなるヘッドの移動速度がグリップの移動速度よりも速くなる、というクラブの扱い・ゴルフスイングは、クラブの構造上、ロフトというものがありますので、必ずボールをこすり、製品上のロフトよりも大きなロフトで打撃することになり、その結果必ず体は上を向いて打つことになります。


この動作を年寄りの私がやろうとすると、体に柔軟性がありませんので、明治の大砲になってしまうでしょう。


明治の大砲とは、クラブヘッドが開いてしまって、飛球線の反対方向に引っ張られますので、その反動で、上を向くことになってしまいます。


上を向いて、体を開いて、大きなロフトで打つわけですから、欲しい距離を打つのには非効率な訳です。


距離を伸ばそうと思い、運動の速度やヘッドスピードを上げたとしても、その上げた分だけ、さらに上を向き、さらに大きなロフトでインパクトするので、運動の苦労が増した分、距離が伸びることはありえません。


本人は、相当疲労感(力を使った達成感?)を感じますが、その効果は飛距離には現れないということです。


私はやっとのことで、悶絶クラブの特性を理解することができましたので、理論通りのスイングをすると、右上から左下に向けて、打ち下ろす感覚でストロークができるようになります。


これができるようになったので、14年の悶絶人生とは訣別して、これからは、エイジシュートを追い求めていけると思っています。🙃


残念ながら、現在主流になっているゴルフスイングは、上を向てしまうタイプのスイングです。若い選手の場合、体に柔軟性がありますので、明治の大砲のように後ろにさがってしまうようなことはありません。


でも選手によっては、インパクトの時に飛び上がっている選手もいます。


私も悶絶をなかなか脱することができなかったのは、動きも遅く、動きも少なくする悶絶理論の打ち方が、飛ばないのではないかと思っていました。


例えスピードが遅くなったとしても締まったロフトで、上からインパクト出来るボールをつぶせる打ち方の方が絶対に飛ばし易いのです。


今になって私の、無意識も含めて腹落ちしています。


物理的にも正しい理論ですから、クラブの機能をうまく利用することができます。

体を痛める可能性もぐっと減ります。


自分が当たり前 と思っている概念をリセットできるかどうか というのがスイングの改良のすべてと言えるでしょう。


改善で言えば、思い込みの打破、現状否定です。コーチングで言えば、コンフォートゾーンを移動させ得るということですが、私のコンフォートゾーンは、なかなか移動できませんでしたので、14年がかかってしまいました。


今になってやっと抜け出すことができました。


ドライバーの飛距離も、徐々に戻りつつあります。

ボールがクラブヘッドにコンタクトした時の音が、物凄く爆発力のある音に変わってきました。


まだ、エイジシュートを達成する時間が残っています。まだまだやります。

閲覧数:28回0件のコメント

Comments


bottom of page